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写真でみるビクトリア州の大自然【オーストラリア大陸9000キロの旅】4 [旅・キャンプ]

このの記事は、【オーストラリア9000キロの旅シリーズ】3 ヘップバーン温泉の続きです。


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ここで、旅に出て最初の一ヶ月が経とうとしていました。これまではワークショップの参加がメインだったため、旅とは呼べません。さあ、これから先は、何もない空、真っ白なキャンバス。癒しの旅とはいえ、地図上に目的地はありません。どのルートで、何をして、どう過ごすか、、、。

キャンパーバンでのキャンプ生活に慣れながら旅をしようと、ビクトリア州では国立公園のユーカリの森を、川に沿ってゆっくりと北上するルートをとりました。さ、今回は写真とともに、ビクトリア州の森へとご案内いたします。


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その日泊まるキャンプ地につくと、まずはスピリットレベルで水平な場所を探し、他のキャンパーとよい距離を保って停車します。でも、だいたい私たちだけのことが多いです。


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ガス栓を開け、ルーフを上げ、今夜の寝床を整えた後、私たちを迎えてくれる自然に挨拶と感謝を伝え、散策に出かけます。

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高木が水平に倒れていたのですが、朽ちることなく、枝が垂直に天へと伸びています。森の生命力を感じます。

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こちらも、朽ちたものの腐らず立ち続ける幹。中は空洞になっています。

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火をおこすために薪を集めながら、木の上で寝ているコアラ、やめずらしく歩行するコアラに出会います。

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コアラは、一日の16時間を眠って過ごし、移動することは非常に稀です。また、いびきかコーリングかわかりませんが、非常にけだるい鳴き声を出します。カンガルーやワラビーが顔を出すこともしばしば。

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まだ明るいうちに火を起こして、晩ご飯の準備。シンプルで簡単なものですが、自然の中の、本物の火で調理する野菜の味は格別です。スチュアートは大好きなじゃがいも(←中でも「ダッチクリーム」品種のファン)でご機嫌です。

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美しい夕陽を愛でながら、カンガルーが飛び跳ねて行く姿や、笑うように鳴くククバラや美しい歌声のマグパイに耳を傾けます。今日もいろいろあったけれど、まるでククバラが人間の小さな悩みや争いごとを「ちっぽけだな」と嘲笑しているかのように聞こえ、私たちもいつも真似します。まるで、ラフィング・ヨーガ(布袋さんの笑うヨガ)です。



↓この子達は、バンに腰掛けていた私たちの前で、舞いをはじめました。

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夕暮れ時が近づきます。

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はじめて滞在したキャラバンパークの横、ユランガ湖のサンセット

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まだ11月の春先。夜8時には外は真っ暗で、いつしか満点の星空になった後は、ただただその美しさに見とれて時間が止まります。静かな夜は、風の音、葉の音、動物のかすかな鳴き声以外は何も聞こえません、またや雷雨と嵐の夜は、天体ショー。カーテンをすべて開けて、雷鳴と轟、雨の激しい音に全身で耳を傾けます。

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朝のはじめの光が見えるかその直前に自然と目が覚め、静かに澄んだ空気を深く呼吸。毎朝がまったく違う朝で、当たり前のことは何もありません。毎瞬、毎時、私たちの住む自然環境がどれほど美しいかにため息をつく毎日です。


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地球の自然な流れを感じながら、感覚を研ぎすませて、内成る自然の音を聞いて旅をすると、身体の奥のほうから深くふかく癒されていることを感じます。毎日をそのように過ごすと、「家に住む」のではなく、まずこの「地球上に住んでいる」ことを細胞で感じます。人がつくったものを超越する感覚。壁も屋根もなく、お隣との境界線もなく、社会時間も存在しない。私たちという存在の本質を感覚で教えてくれるのが自然なのでしょう。


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そうそう、この旅に出る前に、旅のエキスパートやシルバーノマド(白髪の放浪者=退職してからキャラバン=トレイラー=モバイルホームで旅する高齢の夫婦)から「できるなら、若い間に旅した方がいい。自然の中で生きる経験をしておいで。」と口を揃えて言われました。仕事が一段落するまで、仕事を退職してから旅するのもいいが、若い頃と比べると気力と体力がついてこない。実際、お金をつくるのを待ってキャラバンを購入し、中にテレビや電子レンジやトイレを完備してペットと旅をすると、家にいるのと一緒だというノマドにたくさん出会いました。キャラバンの中にも入りましたが、確かに快適な家でした。また、夫婦一緒には旅しているけれど、妻が旦那の夢に付き添っているという夫婦にも、それはそれはたくさん出会いました。私たちの小さなキャンパーバンをみて、「うん、うん」と静かに笑顔でうなずくオヤジさんたちの顔が忘れられません。

限られた小さなスペースに、最小限のものだけを載せ、工夫しながら暮らさなければ、ロードトリップは難しい。狭いだけに2人の関係も工夫しなければ、四六時中過ごせません。シルバーノマドたちは知っているのでしょう。その密なスペースがつくり出す濃い空気間は、相手という存在を通して自己と向き合う絶好のチャンスであることを。知っていてる、けれども向き合わずに旅を続けているのかどうかは、私にはわかりません。

美しくワイルドな自然の中で生きる経験は、私たちの(ら)(るべき)そしてカオスな本質の存在に触れる機会も与えてくれました。旅の内容を評価する以前に、毎日ふたりで一所懸命旅をしていました。生きることを一所懸命にする、なんと有難い経験でしょう。


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さあ、また真新しい一日がはじまります。360度、空と大地とハエとアリしかいないような場所をひたすら走って、次はニューサウスウェールズ州へと向かいます。

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